squatterという言葉はご存知でしょうか?

squatterとは、所有権を得ようとして、所有者のない新開拓地に定住する人たちのことを指す言葉ですが、最近は、人の住んでいない、または留守中の家に、勝手には入り込み、住み始めてしまう、主には不法占拠者のことを指します。(日本でも、スコッターという言葉で呼ばれているそうです。)

これはもともと、アメリカ独立戦争後、国内で公有地法が制定されると、西部公有地の民間への払下げの方法や、最低値段がきちんと定められ、それを買う余裕のない開拓民が、勝手に公有地に入り込み居座り「squatter(無断居住者)」と呼ばれるようになったのですが、(西部の無法地帯というかなんというか…)やがて彼らは、結束して、既成事実を盾に、安く土地を払い下げるように政府に要求したのが発端で、彼らの圧力により、政府は土地を無償で自営農民に払い下げるということになり、有名な自営農地法が成立します。(これは、西部開拓史においては、土地投機欲が、つねに人々を西部へと駆り立てる大きなエネルギーになっていたので、西部発達においては、不可欠な法律でもあったことは事実です。)

ただ、その関係で、この時いわゆるsquatter法という法律が生まれたのですが、この昔からの法律を盾に、現在、アメリカの各地で、合法的に家を盗もうとしている人たちがいるようです。

この法律は州によって、その内容が異なってくるのですが、カリフォルニアでは、その家の固定資産税を5年以上払ったりすると、所有権がもらえるようになるそうです。

ですから、例えば、音信不通の年老いた両親の家に、何者かが勝手に住み始め、無償で住まわせてもらったお礼に、固定資産税を払いますよ!なんて言われて、何も考えずに5年間払ってもらった場合、その5年後、家と土地の権利を奪われてしまうということもありえるわけです。(70年代に買った家の固定資産税なんて、1年に1000ドル/12万円程度なので、それを5回払っただけで、現在の価値で70万ドル/約1億円の家を騙し取ることが、合法的に可能になるわけです。)

リーマン・ショック後、多くの家が空き家になったのですが、住むところがない人が、

勝手にその家に入り住み始めてしまい、明らかに偽装した借家の契約書を使って、勝手に電気や水道をつないでしまうと、30日を過ぎてしまった段階で、その場所への居住権を所得したことになり、裁判所で判決が出るまで、その人たちを追い出すこともできなくなるそうです。(警察も手が出せなくなるそうです。)

下手をすると長期のバケーションから帰って来ると、誰かが自分の家に住んでいて、鍵も全て変えられて、自分の住む所が無くなってしまうというケースもあるようです。

30日を超えると、法律で自動的に居住権が認められてしまうので、そうなると、裁判所に苦情を出し、法廷からの判決が出るまで、たとえ違法侵入だとしても、追い出すことができず、下手をすると、その裁判が終わるまで何ヶ月〜数年かかる場合もあり、それだけで費用も数千ドルかかってしまうとか…

恐ろしい…

こうしたsquatterから自分の家を守る方法として、家を留守にする場合や、例えば売る場合でも、常に夜になると明かりがついたり、誰かが家に来たりすることがアドバイスされていますが、逆に、この昔からの法律がある限り、例えば、誰かがこの家を盗むぞっと決めた場合、30日間留守にしたりしたら、完全に家の所有権を取られることはなくても、長ければ数年、勝手に無償で住まわれ、追い出されてしまう可能性があるってことでしょ? 恐ろしすぎる…

こういう明らかに不条理なケースが出てきたら、法律を変えようって気にはならないんですかねぇ〜、本当に…

 

↓こういう風に豪邸も盗まれそうになるケースもあるようです…

http://www.charlotteobserver.com/news/local/crime/article44522178.html

 

Screen Shot 2015-11-12 at 9.03.39 PM

 

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